新規事業開発を成功に導く2つの手法リーン開発・アジャイル開発とは? | DeFactory

新規事業開発を成功に導く2つの手法リーン開発・アジャイル開発とは?

企業を取り巻く社会情勢は、常に変化し、スピードも増しています。

社会の変化に適応しながら、企業を成長させる上で欠かせない重要な業務として「新規事業開発」が挙げられます。

しかし、新規事業開発は事前の入念な準備・計画が欠かせず、軌道に乗せるまでには多くの時間とコストを必要とします。その上、90%の確率で失敗するともいわれているため、多くの企業・経営者が頭を悩ませている課題でもあります。

成功が難しいといわれている新規事業開発ですが、開発手法について正しい知識をもち、ポイントを押さえることで、失敗確率を減らせる(=成功へ導く)のです。

今回は、新規事業開発における代表的な2つの手法「リーン開発」「アジャイル開発」と、開発を成功に導くためのポイントについてご紹介します。

関連記事:【開発前チェックリスト付】ソフトウエア・アプリ開発におけるMVP開発ガイドブック

1.新規事業開発をする上で知っておきたい2つの手法

新規事業開発における開発手法で押さえておきたいのは「リーン開発」と「アジャイル開発」。似ているといわれる2つの開発手法ですが、それぞれの特徴や違いについて理解を深めていきましょう。

1-1.リーン開発:必要最小限のプロダクトを元に改善する開発

「リーン開発」という言葉は、ビジネスの世界では経営戦略に登場する機会も多く、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

「リーン」(Lean)とは、「(余分な脂肪などない)引き締まった、ぜい肉の少ない」「(組織が)効率的な、スリム化した」という意味。

必要最小限の経営資源でムダを省いて、コストを抑えながら顧客価値を最大限に導きだすのが「リーン開発」の目的です。

トヨタ自動車が生産現場で用いていた、生産品質を維持しつつも生産プロセスを徹底して効率化する「トヨタ生産システム」に由来しています。

このリーンから派生したのが「リーン・スタートアップ」

「リーン・スタートアップ」のコンセプトを支えているのは「顧客開発モデル」です。

市場に投入する前にさまざまなテストを行い、改善を繰り返した後にベータ版をリリースし、顧客とともに製品開発を行う新規事業開発の新たな考え方。

参考:富士通総研「新規事業開発の新たなコンセプト:リーン・スタートアップ

必要最低限の機能を備えたプロトタイプの作成によりコストを抑え、顧客の声を聴いて何度も改善を重ねる開発手法で、「構築→計測→学習」という3段階のサイクルをできる限り短い時間で回していくことがポイントです。

まずは「こんな製品が必要ではないか」という仮説を立て、プロダクトを構築。このとき「最小限の製品(MVP:Minimum Viable Product)」を制作。

MVPは実際にユーザーに使ってもらい、反応を計測するための製品なので、必要な機能をすべて実装する必要はありません。

小規模かつ短期間で事業をスタートすることで、顧客の反応を確かめながら製品・サービスを生み出せるので、顧客のニーズから大きく外れることがなく成功しやすい開発手法です。

1-2.アジャイル開発:プロダクトの機能ごとに対応する迅速な開発

一方、アジャイル(Agile)とは「機敏な、素早い」「頭の切れる(回転が速い)」などの意味をもちます。

アジャイル開発は「プロダクト開発」を目的とし、小さな機能単位での『計画→設計→実装→テスト』行い、全体の開発の時間を短縮しプロダクトの「進化」を重視します。

引用:ProEngineer

従来の開発手法は、まずゴールを定め、ゴールに向かって詳細に計画を立てます。

工程は、計画に沿って順次実施されていくので、前の工程が終わらないと次の工程へ進むことができません。

そのため、顧客から変更のリクエストがあった場合に、柔軟に対応することができません。万が一変更が必要な場合は、計画の段階にさかのぼってやり直しが必要なケースが多く、膨大な時間とコストが無駄になる可能性がありました。

しかし、アジャイル開発はこれまでの開発とは異なり、初期段階で細部まで決定せず、テストを含んだ動作をトライ&エラーすることで全体のブラッシュアップを図ります。

機能単位での開発の最大のメリットは、単に開発のスピードを上げるだけではなく、顧客の要望を素早くキャッチし対応することで、プロダクトの価値を最大限発揮できることです。

・高速でPDCAを回しやすい

・プロダクト開発までの所要時間の短縮

・要件定義に余白をもたせることが可能

など、優先度の高い重要な機能から着手でき、素早くリリースすることが可能なこの手法。

サービスインまでの期間が短く、ビジネスのスタートを早められるため、スタートアップ企業の新規事業開発で多く活用されています。

関連記事:アジャイル開発における最大のメリットとは?初心者が知っておきたい成功事例も合わせて解説

2.新規事業開発を成功させるためのポイント

新規事業開発を成功に導くために、押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。

2-1.優れた仕組みを入れる

新規事業開発で得られるものは「新たな収益」のルートです。

そのための「仕組みづくり」が、新規事業開発を成功させるためのポイントの1つです。

例えば

・BtoCからBtoBへ、など新たな市場でのビジネス展開

・異なった業種へのチャレンジ

・これまでとは異なった分野の商品の投入

など、新たなビジネスモデルに挑戦することが挙げられます。

時代の移り変わりにより、顧客の求めるモノや価値観は常に変化していきます。サイクルが短期化している現代の新規事業開発は、確実に需要が見込めるものでなくてはなりません。

今の時代に合った需要、今後拡大する需要は何かを読み取った上で、それに見合う新たなビジネス展開を可能にする仕組み、そしてそれに柔軟に対応できる体制が必要なのです。

市場に参入した製品やサービスを必要としている顧客がいたとしても、顧客に届かなければ意味がありません。必要としている顧客に届けるにはどうしたらいいのか、プロダクトやサービスの供給方法や価格、環境の最適化を図る仕組みづくりが必須です。

2-2.顧客や自社の課題から考える

新規事業開発で失敗する多くのケースは、新しいサービスを考える際、「こんなサービスがあったらいいな」という単なるアイディアから派生させてしまうものです。

ビジネスは、顧客や自社の課題解決から生まれます。

顧客や自社の課題は、アイディアのヒントが多く含まれている可能性があります。

そもそも顧客が自分の欲しているものが何かわかっていないことも多いもの。

顧客が本当に欲しているものは何なのか、潜在意識を引き出し、何が課題なのかを導きだすことが重要です。

「おそらくユーザーは〇〇の課題を解決するために、■■を通じて▼▼のように行動するだろうな」その時に「★★のような解決策を使うかもしれない」

引用:②新規事業開発のアプローチ(アイディア検証→ユーザーヒアリング)

このような仮説を立てて、ユーザーヒアリングをしていくことが、課題を導きだすポイントです。

2-3.バランスの取れたメンバー編成を行う

新規事業開発を行う場面では、顧客からプロダクトに対するフィードバックを獲得する営業チームと、開発を進めるエンジニアチームで役割分担がなされます。

どうしても、顧客に近い営業チームは、リアルな現場の顧客の要望を持ち帰る御用聞きのような役割になってしまうことも。

現場サイドからの要望に偏るのではなく、対話と情報を繰り返し、より大きな視点での課題解決を導きだせる対等な関係性でのチームづくりが求められます。

プロダクト開発の責任者・開発チーム・営業チーム(マネージャー)のそれぞれが上手く連携し、一致団結してプロダクト開発を行えるメンバー編成が重要です。

DeFactoryでは、経験豊富なエンジニアと事業開発経験者で、事業設計から開発まで一気通貫で行っているため、バランスよく新規事業開発への伴走ができます。

2-4.PDCAのサイクルを高速で行う

「PDCAサイクル」とは、PLAN(計画)→DO(実行)→Check(評価)→Action(改善)の4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善していく手法です。

時々刻々と変化する開発の現場では、事前に完璧なプロジェクトプランを作ることは不可能です。そのため、仮説を立て検証しながら改善するというPDCAサイクルが適しているのです。

不確実性の高い開発現場では、大まかなプランを作って高速でPDCAサイクルを回すことが重要です。ここでの高速PDCAは「事業プラン全体を見直すこと」を指します。

・Plan(計画)   :最初の段階では厳密に定めず流動的に

・Do(実行)   :優先順位が高い機能を中心に開発

・Check(評価):検証・評価、顧客から積極的にフィードバックをもらう

・Action(改善):最小限の工数で改善

ニーズに合ったプロダクトを作成するために、仮説→検証(MVP開発)→効果測定・評価のサイクルを回しながらプロダクトを作成する必要があるのです。

PDCAは目標を達成するまで何度も継続してサイクルを回すことが重要です。業務が実行できていなかったり、評価だけで改善がみられないと機能しません。

新規事業開発で失敗する事例の多くは、この「仮説→検証(MVP開発)→効果測定・評価」のサイクルを上手く回せていないのです。

DeFactoryであれば「最短14営業日から」で行なえるため、より早くプロダクトを作成し、事業検証の高速PDCAを実現できます。

関連記事:【初心者向け】アジャイル開発の3つのプロセス手法とは?

3.新規事業開発の成功事例2選

ここでは、「アジャイル開発」「リーン開発」それぞれの新規事業開発の手法を用いた成功事例をご紹介します。

3-1.アジャイル開発によるWebシステム導入で業務改善

住生活関連の部品を作るある会社では、従来のCDによるパーツカタログを廃止し、新たにWebシステムを構築することで、担当部署の業務改善につなげることができました。

【Webシステム導入前の課題】

・パーツ受注業務を一部マニュアルで運用、販売台数に比例し担当者の負担増加

・パーツカタログ、マニュアルCD配布運用に伴う維持管理・経費負担

・パーツ変更とカタログ更新時期のずれによる業務の誤差

【Webシステム導入後の変化】

・取引先や問い合わせの事務作業など担当者の負担軽減

・パーツカタログやマニュアルなどの情報更新が即時反映

・機能拡張が容易になり、改修・運用の負担軽減

このWebシステムの構築にあたり、アジャイル開発を導入したのです。

アジャイル開発により、基本機能を第一フェーズ、副次的な拡張機能を第二フェーズと、わけて開発することで短納期を実現し、半年という期間でのサービスインに間に合わせることができました。

アジャイル開発で、実物に近いプロトタイプでの確認ができたことで、ユーザーと即時イメージの共有ができ、問題点をすぐに改善できたことが成功の要因となりました。

3-2.リーン・スタートアップにおけるMVP開発で仮説を立証しクラウドサービスを開発

プロダクト立ち上げ事例では、リーン・スタートアップに用いられるMVPの考え方を上手く使ったものもあります。

MVPは、製品を提供する上で必要最小限の機能をもち、その状態でユーザーに使用感が伝わりやすく課題を導きやすいため、双方の認識にズレが生じにくいのです。

ファイルの共有ツールを開発したとある会社の有名な事例をご紹介します。

今回のプロダクト開発では、まず次のような仮説を立てました。

「複数のデバイスやチームでの共有や同期ができるクラウドサービスを作れば、利用する人はきっと多いはずだ」

この仮説を検証するために、開発メンバーは3分間のデモ動画を作成。そこで実際にどのように利用されるものなのかを大まかに説明し、サイトにMVPをリリースしました。

その結果、一晩に75,000名もの人がメール登録を行ったのです。

これにより仮説は立証され、アイディアに一定の確信を得て開発に踏み切ることができました。「ユーザーの行動と行動の結果」を見て、潜在的なニーズを探り成功したといえる事例です。

関連記事:①新規事業開発のアプローチ(アイディア検証→ユーザーヒアリング編)

4.まとめ:「新規事業開発」に関する支援を承ります

新規事業開発における主な開発手法「リーン開発」と「アジャイル開発」についてご紹介しました。

速いサイクルで仮説・検証を繰り返す中で、顧客のニーズを確認しながらプロダクト開発を行うことで「失敗確率を減らす」、すなわち新規事業開発を成功させることにつながります。

DeFactoryでは、アイディア着想、ユーザーヒアリング、テストマーケティング、アジャイル・MVP開発と、プロダクト開発における立ち上げ支援を全力サポートいたします。 

また、経験豊富なエンジニアと事業開発経験者で、開発だけでなく事業設計から「一気通貫」した伴走を行ないます。 

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