事業開発で活用したいフレームワークとは?用途別フレームワーク17選 | DeFactory

事業開発で活用したいフレームワークとは?用途別フレームワーク17選

事業開発で求められるのは、確実な「成果」です。しかし、成果どころか何から始めたらいいのかわからず、頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。

そこで、新規事業開発時に役に立つ「フレームワーク」についてご紹介します。世の中に存在する多くのフレームワークの中から、自社のフェーズに適したものを選ぶことで、自然と思考の整理ができ、効率よく事業開発を進める手助けとなるでしょう。

今回は、新規事業開発を成功させるために押さえておきたいフレームワークを用途別に厳選してご紹介します。

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1.事業開発におけるフレームワークとは?

フレームワークとは、共通して用いることのできる考え方、意思決定・課題解決・戦略立案などの「型」、枠組みのことです。事業開発では、効率よく精度の高い分析を行うために、フレームワークを用いることが多いです。

1-1.なぜ事業開発が必要なのか?

事業開発では、事業計画によって新規事業の成功が決まるといっても過言ではありません。事業計画がうまくいかなければ、新規事業開発そのものが頓挫してしまいます。

一方で、事業環境の変化は激しく、少し先のことですら読みにくい時代です。例え、今安定している会社の既存事業であっても、同じビジネスモデルでは収益を上げ続けるのは難しいです。

このような事業環境において、新規事業開発は、会社が中・長期的に発展するためには必要不可欠なのです。

1-2.事業開発にフレームワークを用いることのメリット・デメリット

ビジネスでフレームワークを用いることにはどのような意味があるのでしょうか。

次のようなメリット・デメリットが挙げられます。

・ビジネスフレームワークのメリット

  1. 思考の整理ができる
  2. 戦略・戦術をメンバーで共有しやすい
  3. 時間の短縮・効率化につながる

新規事業をはじめる際には、考えること・検討すべきことが多いもの。

予算はどのくらい必要か、顧客ニーズはどのように定義すべきか、他部署・他企業とどのように提携していくのか、など多岐にわたります。視覚に訴えるフレームワークを駆使することで、思考の整理が自然とできるのです。

また、戦略やアクションプランが1つにまとまり可視化されるので、メンバー間で認識の齟齬がなくなるのもメリットのひとつ。メンバーの足並みを揃えることは、事業のスピードや確実性を高める上で重要な要素です。

そして、既にある型に要素を加えるだけで、戦略やプランが明確になるので、時間短縮・効率アップにつながるというメリットも。ゴールが明確化し、チームで共有することでビジネスのスピードは格段にアップします。

・ビジネスフレームワークのデメリット

  1. 思考の柔軟性に欠けてしまう
  2. フレームワークを作ることが目的化してしまう
  3. 共通言語として機能しにくい

一方、デメリットは、「型」に囚われて思考の柔軟性が欠けてしまうこと。新規事業開発では、アイディアを柔軟に生み出せる思考が必要です。フレームワークに縛られ過ぎることなく、柔軟な発想を心がけるとよいでしょう。

また、フレームワークを”作ること”に意識が集中してしまうと、それが目的化してしまい、本末転倒に。フレームワークをはじめて見る人にとっては、読みとり方が分からず、チーム内の共通言語として機能しなくなってしまうケースも。

これらのデメリット解消には、課題に対して自分のアイディアを定義すること、解決手段の手順を構築できているか、という視点が大切です。

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2.事業開発の用途別フレームワークの活用例17選

フレームワークのメリット・デメリットを理解したところで、「市場調査・分析」「アイディア出し」「サービス構築」「修正・改善」の用途別にフレームワークをご紹介します。

2-1.事業開発:市場調査・分析のフレームワーク4選

事業開発でまず最初に行うのは市場調査です。ターゲットとなる市場を把握し、分析するために役立つフレームワークを4つご紹介します。

●VRIO分析

自社のサービス内容・製品、人材・資金などの経営資源を客観的に測るためのフレームワークです。

「VRIO分析」は

VALUE(経済価値)外部環境への脅威や機会に適応できるか
RARITY(希少性)競合他社に似たような製品はないか
INIMITABILITY(模倣困難性)競合他社に模倣されやすい製品やサービスではないか、模倣する場合のコストやリソース
ORGANIZATION(組織)組織構築やフローは適切か

の4つの問いに、順に答えることで自社独自の強み・弱みを判別します。

自社の経営資源のどこを戦略に使えるかを判断でき、弱い部分はどのように強みに変えればいいのか分析をするのに役立ちます。

出典:https://media.bizmake.jp/method/about-vrio/

●SWOT分析

目標に対して実現可能か否かを判断するために有効な分析手法。事業の目指している目標に対して下記内容を抽出することで自社の置かれている状況や将来の可能性を分析します。

強み目標達成に貢献する自社の長所・競合への優位性
弱み目標達成にあたり障壁となる自社の弱点・競合に劣る面
機会プラスに働きビジネスちゃんすとなるような外部環境の変化
脅威マイナスとなる規制強化・法改正などの要因、競合の動き

出典:https://www.kaonavi.jp/dictionary/swot/

結果として、経営資源の最適化、計画の改善案の策定が可能。

事業目標の設定・今後の行動指針の策定などの方向性を決定するための手段としても有効なフレームワークです。

●ポジショニングマップ

縦軸・横軸2つの軸を用いて、自社の位置を視覚化することで市場におけるポジショニングを導き出すことができます。市場全体の大きな範囲でマッピングすることで、未開拓の新たな市場の発見、自社にとって優位性を保てるポジションを見つけることも可能です。

出典:https://sp-jp.fujifilm.com/future-clip/visualization/vol18.html

●STP

顧客や市場をどの角度から見て、どこを狙っていくのか、何を訴求していくのかを見極めるためのフレームワークです。

セグメント化(Segmentation)顧客や市場を区分・部分に分けて捉える
ターゲット選定(Targeting)セグメントの中でどこを狙うのか
ポジション取り(Positioning)市場での自社の位置づけを決める

出典:https://moltsinc.co.jp/content-marketing/9805/

顧客や市場を掘り下げ、理解することで、ターゲットを絞り、自社のポジションを決定していきます。

2-2.事業開発:アイディア出しのフレームワーク5選

市場調査の次は、多くのアイディアを出して方向性を探る作業です。この作業に役立つフレームワークを5つご紹介します。

●SCAMPER

「SCAMPER」とは、下記7つの問いを用いてアイディアや発想を広げていく手法です。

これら7つの問いの頭文字を取って「SCAMPER」と呼ばれています。

Substitute(代用)代用できるものはないか?
Combine(結合)他のものと組み合わせられないか?
Adapt(応用)応用できるものはないか?
Modify(修正)修正・拡大できないか?
Put to other uses(転用)転用できないか?
Eliminate(削減)削減・削除はできないか?
Reverse・Rearrange(逆転・再編成)逆転・再編成はできないか?

出典:https://online.visual-paradigm.com/ja/diagrams/features/scamper-template/

質問に対する回答をもとに次々とアイディアを出すことが重要です。出来る限り多くのアイディアを出すために、良し悪しを考えず、スピード感重視でとにかく”出す”ことを意識します。

●MVV

社会における存在意義・役割を定義し、メンバーで共有するためのフレームワーク。

MVVは次のような考え方で定義していきます。

M (ミッション)自社が存在する使命・役割
V (ビジョン)自社が目指すべき姿(将来像)
V (バリュー) ビジョンの実現に必要な行動指針・価値基準

出典:https://4knn.tv/2018-09-09-061445/

何のために働き、自社・チームが何のために存在しているのか。

新規事業を考える上での共有認識となり、アイディアの方向づけがしやすくなります。

個々の考えの違いはあれど、中心となる価値観や目的共有ができていれば共通のゴールを目指し、迷うことなく向かっていけます。

●リーンキャンバス

リーンキャンバスは下記9つの要素を切り口として、ビジネスアイディアを具体化するもの。

出典:https://monstar-lab.com/dx/solution/lean-canvas/

A4用紙1枚にサービスの本質的な価値をまとめることができ、企画概要を共有しやすいのもポイントです。ビジネスモデルキャンバスと似ていますが、よりスタートアップ向きなのが「リーンキャンバス」です。

ユーザーの課題を解決する商品・サービスを見極めるための作業なので「1」から順に考えていくのですが、順番にこだわる必要はなく、埋められない要素があっても問題ありません。

●ペルソナ分析

顧客の基本的な情報からキャラクターを想定して、具体的に戦略を検討するために用いるフレームワークです。

キャラクター設定の精度が高いほど成功率が高まります。そのため、事前に綿密な調査や情報収集が重要なカギを握るといえるでしょう。

ペルソナ分析を行う手順

情報収集ターゲット層を想定して、該当情報の収集情報源は口コミサイトやSNS、アンケート、ユーザーインタビュー、政府が公開しているデータなど
情報の整理得た情報を項目ごとに整理し、年齢別や性別、職種別などカテゴリーで分類
データの分析情報をもとにデータ分析広範囲なデータが欲しい場合は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを利用

出典:https://moltsinc.co.jp/content-marketing/9805/

●5W1H

5W1Hは英語の「when」「where」「who」「what」「why」「how」をまとめたもので、情報伝達やコミュニケーションなど、物事を論理的に考えるのに有効なフレームワークです。

新規事業開発では、アイデアや課題等、情報をまとめる際に使います。5W1Hは、利用する場面・内容によって、情報をまとめる順番がポイント。

新規事業の開発における「新規企画プレゼン」「戦略立案」「プロジェクト見直し」などは、以下の順がオススメです。

目的順番
新規企画のプレゼンWhy-How-Who-What-When-Where
戦略の立案Why-Who-When-What-Where-How
プロジェクトの見直し・問題点の原因究明What-When-Where-Who-Why-How

出典:https://www.asobou.co.jp/blog/bussiness/5w1h

2-3.事業開発:サービス構築のフレームワーク5選

実際に事業としてサービスを開始するための市場調査・業務内容をより具体的にするための方法、事業内容の構築に役立つフレームワークを5つご紹介します。

●4C分析

「顧客側の視点」をベースに自社製品やサービスを分析するフレームワークです。

分析に用いる要素は次の4つ。

顧客価値(Customer Value)どのようなメリット・価値があるか
顧客負担(Customer Cost)コストはどのくらいかかるか
利便性(Convenience)手軽に手に入るか、手順は簡単か
コミュニケーション(Communication)どんなツールで接点をもつのか親しみやすさはあるか

顧客目線で考えることにより、顧客のニーズやメリットがどのようなものかを知ることができ、自社のサービスや製品が顧客に与えるメリットを整理・確認できます。

●4P分析

「企業の視点」をベースに、製品・価格・販促・流通の4つのポイントから商品のマーケティング戦略を分析し、課題を洗い出すためのフレームワーク。

製品(Product)企業の利益源となる製品
価格(Price)市場での販売価格・マージン設定
流通(Place)流通経路や販売場所・チャネル戦略
販促(Promotionn)広告やCM、イベントなど

4P分析で、自社のどこが強みでどこに課題があるのかを分析し、戦略を整えていきます。

●ファイブフォース

自社がさらされている業界の仕組みや脅威を正しく認識して、5つに分類・分析することで業界全体の収益構造を明らかにし、自社の優位性を探ることを目的としたフレームワークです。

新規参入のみならず、現状の自社の市場ポジションを把握し、改善を図る場合にも有効なフレームワークです。

<5つの脅威>

売り手の交渉力売り手の交渉力>買い手の交渉力買い手側は想定価格より高額で購入せざるを得ない→買い手の収益性は低くなる。
買い手の交渉力売り手の交渉力<買い手の交渉力値引き交渉が行われ売り手の収益性は低下。
新規参入業者の脅威業界としての収益は上がるが、すぐに収益は低下。
代替品の脅威類似品により業界自体の収益は低下。コスパの良い商品が出ても業界全体の収益は低下。
既存競合他社競合他社との直接的な競争激化により収益低下。

出典:https://jajaaan.co.jp/web-marketing/framework/5f/

●マンダラート

仏教に出てくる曼荼羅(マンダラ)模様に由来するもの。曼荼羅模様のようなマス目を作り、そのマス目にアイディアを書き込むことで、目標達成までの思考が整理できるフレームワークです。

<使い方>

  1. 3×3=9で小曼荼羅状に配置されたマス目の中央に最終目標となる「大目標」を書きこむ
  2. 次に残りの8マスに中央に関連した語句を書きこむ
  3. それぞれのマスから次のマスへと順次派生
  4. 小目標を達成するための要素を全て書きこむ

「大目標」を達成するためには、一番外側にあるマスに書かれた要素から内側へと対処すること。最終的な目標に向けて、何からどのようにはじめればいいのか分からない場合に効果的です。

出典:https://after-reha.com/mandala_chart

●アンゾフの成長マトリクス

企業の成長戦略の選択肢を抽出するためのフレームワークです。縦軸に「市場」、横軸に「製品」を設定し、4つのセグメントを設けることで成長戦略のヒントを導き出します。

既存市場浸透既存市場で既存商品を提供。既存製品の売り上げ拡大。
新市場開拓新規市場で既存商品を提供。顧客ターゲットの変更。
新商品開発既存市場で新規商品を提供。既存顧客に関連商品・機能追加商品を販売。
多角化新規市場で新規商品を提供。新たな収益チャンスを生み出す。

市場での商品販売は、いずれかのセグメントに当てはまるので、現在の事業内容の確認と共に、新規事業戦略の検討に効果的です。

出典:https://nijibox.jp/blog/howto_ansoff_matrix/

2-4.事業開発:修正・改善のフレームワーク3選

事業を開始し、発展させるためには、ユーザーの反応や要望を受け取め、事業の改善を図って質を高める作業に適したフレームワークを3つご紹介します。

●PLCサイクル

市場に出る製品の売上の変化を時系列で明確にする考え方です。

プロダクトのライフサイクル、4つの時期の特徴を現状に当てはめ、事業の見直し、今後の新規事業戦略の検討に生かすことができます。

導入期新しい製品やサービスを市場に導入した直後の時期
成長期市場成長率が上昇し、大衆層に浸透する時期
成熟期ニーズが頭打ちとなり、市場の拡大が見込めなくなってきた時期
衰退期その分野に対する需要が減り、売り上げや収益も減少する時期

出典:https://omnimosouq.com/archives/5271

●ECRS

「ECRSの4原則」ともいわれ、業務のプロセスを4つの視点から改善していくフレームワーク。製造業の生産性を向上させる目的で開発されたのですが、生産性を高めたい、業務効率を上げたい、などの理由からあらゆる業種で活用されています。

<4つの原則>

排除(Eliminate)不要な業務を削除できないか
結合(Combine)重複している業務を一つにまとめられないか
交換(Rearrange)業務内容の手順を変えたり変更したりできないか
簡素化(Simplify)業務をより簡素化できないか

この4原則を順序通りに検討することで、現状を客観的に見直し、今後の業務効率化を測るきっかけにもなります。

出典:https://www.mdsol.co.jp/column/column_121_1331.html

●バリュー・チェーン分析

外的要因により競合の動向を予測するとともに、全体構造から自社の強み・弱みを認識することができるフレームワークです。商品・サービスの企画から販売まで各段階の現状把握に用いられます。

<2つの活動>

主活動製品が顧客に届くまでの流れと直接関係する活動
支援活動主活動を支える活動、バックオフィスなど

バリューチェーン分析の流れ

  1. バリューチェーンの把握→自社の「主活動」と「支援活動」の把握
  2. 各レイヤーコストの把握→活動(商品企画や仕入れ)にかかるコストの把握
  3. バリューチェーン分析→自社と競合他社の強み・弱みを可視化する

出典:https://www.i-nobori.com/media/1349

3.事業開発はフレームワークをうまく活用して成功に近づけよう

フレームワークは、新規事業のみならず、既存事業にも効果を発揮するツールです。各フェーズによりフレームワークを使い分けながら分析、PDCAを回していくことで、変化の激しい時代に対応した事業展開が可能になります。

フレームワークを使う際の注意点

  • 自社のフェースに合ったフレームワークの選択
  • 客観的な分析
  • 時間をかけすぎない

今回ご紹介したように、多くのフレームワークが存在します。その中から、自社の状況に応じたフレームワークの選択が必要です。

また、フレームワークを使った分析には客観的な視点が欠かせません。主観的になりすぎると、導き出された結果に歪みが生じてしまうことも。細かい分析に時間をかけて本末転倒にならないよう、限られた時間の中で最大限成果を出すためのツールとして、上手に活用しましょう。

フレームワークの選定や使い方がわからない・不安な方は、経験豊富なエンジニアと事業開発経験者を擁しておりますDeFactoryまで、お気軽にご相談ください。

関連記事:プロダクト開発ではなぜ「フレームワーク」が重要なのか?事例も合わせて解説!

4.まとめ:「事業開発」に関する

今回は、事業開発の場面で使うビジネスフレームワークについて、用途別にご紹介しました。

どのフェースで、どのフレームワークを使うか、自社にあったフレームワークを選定することで、時短・効率化につながり、事業開発を円滑に進められます。思考整理をしながら、ビジネスを確実に進めていきましょう。

DeFactoryでは、アイディア着想、ユーザーヒアリング、テストマーケティング、アジャイル・MVP開発と、プロダクト開発における立ち上げ支援を全力サポートいたします。 

また、経験豊富なエンジニアと事業開発経験者で、開発だけでなく事業設計から「一気通貫」した伴走を行ないます。 

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