アジャイル開発とスクラム開発の違いとは?メリット5選・開発ステップも解説 | DeFactory

アジャイル開発とスクラム開発の違いとは?メリット5選・開発ステップも解説

アジャイル開発を使ったプロジェクトを進行させる上で、スクラムについて気になっている方も多いかもしれません。

他社との競争を勝ち抜くためには、流れの早い市場への対応力と併せて、顧客ニーズと合致したプロダクトの提供も大切なポイントです。

顧客ニーズに沿ったプロダクト開発を進めるにあたり、スクラム開発を導入することで成果を最大化させることが期待できます。

今回は、アジャイル開発とスクラム開発の違いや、アジャイル開発でスクラムを導入するメリット、スクラム開発の流れについて詳しく解説します。

関連記事:【初心者向け】アジャイル開発の3つのプロセス手法とは?

1.違いは「アジャイル開発=概念」「スクラム開発=手法」

そもそもアジャイル開発とは、「機能単位での開発を、高速で繰り返す開発手法」を指す言葉です。

この開発手法が生まれたのは2001年で、従来の手法に代わるソフトウェア開発手法を試行錯誤した17名の開発者によって、「アジャイルソフトウェア開発宣言」がなされたことが契機とされています。

つまり、アジャイル開発は、単一の開発手法を指しているわけではなく、共通点を持つ開発手法全般を指しているため、いわば”ソフトウェア開発における一つの概念”と定義づけられます。

一方、スクラム開発は“アジャイル開発の手法の一つ”であり、俊敏性を活かしたソフトウェア開発が実行可能です。

アジャイル開発の手法はおもに3つで、スクラム開発の他には、以下2つの開発手法があります。

・エクストリーム・プログラミング(XP)

・ユーザー機能駆動開発(FDD)

いずれのアジャイル開発の手法にも共通しているのは、「優先度・リスクが高いプロセスから順に、プロダクト開発を進める」という点です。

また、これらの開発手法にも通じるものとして”MVP開発”があります。MVP開発とは、必要最低限の機能だけを搭載する開発手法のことです。

特に新規事業においては、なるべくコストを掛けずに開発を進行させたいもの。MVP開発であれば、開発にかけるコストを最小限に留められる上、市場に提供するまでの時間を短縮できます。

さらに、ユーザーニーズを迅速に把握できる点も魅力です。アジャイル開発と同じく、”小回り”の利く高い開発手法として、MVP開発も重要と言えるでしょう。

1-1.スクラム開発の特徴とは

スクラム開発の大きな特徴は、チームワークを重視する点です。

というのも、スクラム開発の語源は、スポーツのラグビーで用いられるスクラム(Scrum)という言葉で、“チーム一丸で取り組むことに重点を置いた開発手法”であることは、名称にも反映されています。

開発時、チームメンバーは以下のように役割が固定されます。

・プロダクトオーナー:総責任者として、プロダクトの管理を行なう

・開発者:技能メンバーとして、ソフトウェア設計・構築を行なう

・スクラムマスター:調整役として、プロダクトの課題解決やルール説明を行なう

また、”スプリント”ごとにプロダクトを進行することもスクラム開発の特徴です。スプリントとは、時間を細かく区切り、その単位の中で目標を立てる考え方のことで、スクラム開発をスムーズに実行するために重要なポイントとなります。

1-2.スクラム開発とその他の開発手法との違い

アジャイル開発と比較される開発手法の代表格は、ウォーターフォール開発です。先ほどもお伝えしたように、アジャイル開発の特徴は、機能単位での開発を高速で繰り返すという点です。

例えば、アジャイル開発では、機能A、機能Bというように割り振りを行ない、その機能単位で「企画→設計→実装→テスト」のサイクルを回していきます。

一方、ウォーターフォール開発では、滝(Water Fall)という名の通り、機能全体で「企画→設計→実装→テスト」のサイクルを回していくという点が、アジャイル開発と異なります。

ウォーターフォール開発は各工程を確実に完了した上で、次工程に進むため、大規模な開発で用いられることの多い手法です。

手戻りが発生しづらい点はメリットと言えますが、後工程で仕様変更が発生した場合、工数が多くなりやすいというデメリットもあります。

しかし、アジャイル開発であれば機能単位に細かく区切って開発を行なうため、万が一、後工程で仕様変更が発生した場合も、柔軟に対応することが可能です。

関連記事:プロダクト開発とは?プロセスや流れ・フレームワークを解説 

2.アジャイル開発でスクラムを導入するメリット3選

機能単位で開発を効率的に行なえるアジャイル開発には、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。以下では、3つの項目にフォーカスして、アジャイル開発のメリットを紹介します。

2-1.メリット①顧客ニーズと合致したプロダクト開発が可能

スクラムを導入して開発を進めることにより、顧客のニーズに合致したプロダクトに仕上げることが可能となります。

というのも、”機能ごとに、高速でPDCAサイクルを回すことが特徴”のアジャイル開発の中でも、スクラム開発は、より俊敏性に優れた開発手法であるためです。

スクラム開発におけるスプリントでは、一つの期間内で取り組む機能を細かく割り振った上で、開発に取り掛かります。そのため、顧客の要求仕様の一部が途中で変わったという場合も、柔軟に対応することが可能となるのです。

プロジェクトの終盤で修正が発生した場合、後戻りにかかるコストは膨大なものになります。しかし、スクラム開発であれば、顧客ニーズとしっかり合致しながら、開発途中の軌道修正もスムーズに実行できるのです。

2-2.メリット②ビッグバンテストの回避が可能

ビッグバンテストを回避できることも、スクラム開発のメリットの一つです。例えば、開発を一連の大きな単位として進行させる場合、プロジェクトの終盤に、ビッグバンテストを実施しなければなりません。

ビッグバンテストでは、ソフトウェアやプロダクトの構成要素を、一挙にテスト検証するため、もしも不具合が発生すると「一体どの部分が原因となっているのか」を解明するのに、多くの時間を要してしまいます。

しかし、スクラム開発ではスプリントの単位で、毎回レビューを実施します。そのため、ビッグバンテストの回避が可能となり、開発工程全体を効率的に進行できるのです。

ただし、場合によっては”毎回のレビューで顧客の評価が必要となる”点は、デメリットとも言えます。なぜなら、ウォーターフォール開発などで顧客の評価が必要となるのは、基本的にマイルストーン(節目の工程)のみであるためです。

そのため、スクラム開発をスムーズに進めるには、顧客ともしっかりと協力し合える関係性を築くことが重要です。

2-3.メリット③市場提供までのリードタイムを短縮

市場提供にかかる時間の短縮が見込める点も、スクラム開発のメリットです。なぜなら、スクラム開発では、まず実装する機能の優先度の高いものから着手していくためです。

そのため、プロダクトとして備えておくべき機能を早い段階から実装でき、無駄な工程を省いた開発が可能となります。

さらに、スプリントごとの開発計画見積もりが可能なため、他の開発手法と比べても開発工数をより正確に算出できます。競合他社よりも優位性を保てる開発手法として、スクラム開発の導入は重要なポイントと言えます。

3.アジャイル開発のスクラム導入は5つのステップで可能

スクラム開発は、おもに5つのステップで実行できます。以下の項目で、流れについて見ていきましょう。

3-1.ステップ①プロダクトバックログの作成

プロダクトバックログとは、プロダクトで優先される機能や要求項目を、一覧でまとめたリストのことです。

一般的にはプロダクトオーナーによって定義づけられ、リストの上部に、最優先される項目が表示されるよう、常に管理を行ないます。

スクラム開発においては”指針”とも呼べるものであり、プロジェクトを俯瞰的に把握するためには極めて重要なものです。

3-2.ステップ②スプリントプランニング

スプリントの開始に際して、まずはプロダクトオーナーや開発者、スクラムマスターが集合して、計画立てを行ないます。

その際、ステップ①で作成しておいたプロダクトバックログをもとに、当該スプリントで取り組む機能を選択して実行計画書を作成。なお、スプリントの中で取り組む機能の一覧は、「スプリントバックログ」と呼ばれています。

スプリントバックログは基本的に開発側が持つもので、クライアントと共有されることはありません。また、スプリントの期間は一般的に2週間程度で、長い場合でも1ヵ月程度とされています。

3-3.ステップ③デイリースクラム

毎日、同じ時間に”デイリースクラム”と呼ばれるミーティングの場を設けます。時間は5分~15分程度の短いものに留めるのがポイントで、進捗や課題の報告、業務の進め方の確認などを行ないます。

スクラム開発では、チームワークを重視しているため、デイリースクラムは開発をスムーズに実行させるために重要なポイントの一つです。

単なる進捗報告をするのではなく、課題や問題点をチーム内でしっかりと共有するコミュニケーションが目的です。

デイリースクラムを終えた後は、プロダクトオーナーにその日の内容を共有します。

3-4.ステップ④スプリントレビュー

スプリントの最終日には、プロダクトオーナー同席のもと、”スプリントレビュー”と呼ばれる成果物のテスト・評価を行ないます。

デモンストレーションを実施し、スプリントバックログの要件を満たしているか確認することが目的です。

万が一、要件を満たしていなかった場合、リリースは先送りと判断されます。また、結果次第では仕様が変更され、バックログをあらためて作成する必要もあります。

理想的なスプリントレビューは、クライアントやステークホルダーにも立ち会ってもらうことです。それぞれの視点から意見を交換できるため、より有意義なレビューを実現できます。

3-5.ステップ⑤スプリントレトロプロスペクティブ

スプリントレトロプロスペクティブとは、スプリントの“振り返りミーティング”のことです。スクラム開発では、単一のスプリントで開発が完了することはなく、スプリントを繰り返し行ないます。

スプリントレトロプロスペクティブでは、主に以下の内容について話し合います。

・今回のスプリントの評価
・良かった点、課題点
・課題の解決事例
・次回以降のスプリントで取り組むべき改善点

上記の内容をチーム内で議論・共有した上で、次のスプリントにフィードバックし、より良いプロダクト開発に取り組みます。

関連記事:スクラム開発の特徴とは?必要な役割や開発の進め方を詳しく解説 

4.アジャイル開発のスクラム導入には注意点も

アジャイル開発のスクラム導入にはメリットが多くある一方、注意すべきポイントもあります。おもに以下3つの項目が、スクラム開発における注意点です。

・チーム全体のコミュニケーション能力が重要
・メンバーには一定レベルのスキルが必須
・開発の方向性を定める存在が必要

スクラム開発では、日々のデイリースクラムや、スプリント最終日のレビューなど、チーム内でコミュニケーションを図る機会が多くあります。

そのため、チームメンバー全体で、ある程度のコミュニケーション能力を有していることが、スムーズに開発を進めるためには不可欠と言えるでしょう。

また、スクラム開発では開発の方向性を定める存在が必須です。なぜなら、全体の仕様を把握する存在がいなければ、しっかりと工程を管理できないためです。

このように、スクラム開発では、熟練のスキルと経験を持つ技術者を投入することが、プロジェクト成功の鍵を握っていると言っても過言ではありません。

5.まとめ:「アジャイル開発」に関する支援を承ります

アジャイル開発とは、機能単位でサイクルを回す開発手法の”総称”であり、スクラム開発はその手法の一つです。

スクラム開発を導入することにより、「顧客ニーズと合致したプロダクト開発が可能」「市場提供までのリードタイムを短縮」など、多くのメリットがあります。

ただし、スクラム開発の効果を最大限活かすためには、チームメンバーの経験やスキルも重要なポイントです。

DeFactoryでは、アイディア着想、ユーザーヒアリング、テストマーケティング、アジャイル・MVP開発と、プロダクト開発における立ち上げ支援を全力サポートいたします。

また、経験豊富なエンジニアと事業開発経験者で、開発だけでなく事業設計から「一気通貫」した伴走を行ないます。

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